黒川油田 | 地区:秋田県潟上市 | 区間:大久保~黒川油田 | 軌間:不明 | 動力:人力 |
豊川油田 | 地区: 〃 | 区間:大久保~豊川油田 | 軌間:不明 | 動力:馬力 |
A | 奥羽本線大久保駅前(写真A)が軌道の出発点となる。駅の規模に比して大きな駅前広場が、最盛期の活況を示しているようでもある。旧版地図によるとレールは広場を南北に貫通し、北側の豊川油田用軌道と接続している。 | ||
19年10月 |
広場南端から南東に向かう軌道は、現在の市道(写真B)とルートがほぼ一致する。地図上では専用軌道とされるが、一部区間は道路上に敷設されていたこと、屈曲の多い道だったが近年拡幅、直線化されたこと、等の話を地元で聞いた。 | B | ||
07年08月
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C | しばらくすると市道から離れ、農地内に入り込む。ここに旧道跡の三角地(写真C)が残り、軌道はその西端に沿って走っていたようだ。 | ||
19年10月 |
さらに新しい住宅団地内を抜けたのちは、丘陵に沿って走る農作業道上(写真D)に移る。現地で否定されたが、地形から見てここ以外のルートは考え難い。その軌道跡は、すぐ秋田道の昭和男鹿半島ICに飲み込まれてしまう。 | D | ||
19年10月 |
E | インターを越えた先も道(写真E)は続くようだが、現在は背丈ほどの雑草が生い茂り、入り込むことは難しい。 | ||
19年10月 |
やむなく迂回した農道沿いに、石油溜まり(写真F)を見つける。自然に湧出したものか、人工的な油井跡かは不明だが、刺激的なにおいが鼻につくことは間違いない。 | F | ||
19年10月 |
G | その農道に軌道跡が合流した直後、右手に採油用の櫓(写真G)が現れる。岩瀬TSC-1号井と呼ばれ、近代化石油産業遺産群に認定されたとの案内看板が立てられている。しかし、当所は黒川油田には含まれず、途中に位置した豊川油田の範疇となる。 | ||
19年10月 |
H | I | |||
07年08月
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19年10月 |
この先は一旦舗装路になるが、すぐ右手に分離し細い農作業道(写真J)に変わる。以前はすんなり通り抜けできたが、19年時点では耕作放棄地の増加に伴うものか、一部区間は藪地化により進入を阻まれる。 | J | ||
07年08月
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K | 道路下には数本のパイプが埋設され、褐色管(写真K)と淡色管が並ぶ。淡色側はおそらく天然ガス向で、管路に圧力計(写真L)を備える。片や褐色側は原油用と思われるものの、現在も油送を担っているかは不明だ。 | L | ||
19年10月 | 19年10月 |
M | 道に沿って電柱が立ち並び(写真M)、廃線跡と認定する条件をひとつクリアしていたが、これもすでに撤去されている。また途中の小さな水路に橋梁痕はなく、上記パイプが数本渡るのみとなっている。 そのまま小さな神社前まで進むと、道が突然消える。以前は先に続いていたようだが、現状は荒れ放題のため、どこが道なのか判別不能となりつつある。 |
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07年08月
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自然に還った軌道跡は、途中、市道との交点西側に少しだけ小道となった姿を見せるが、そこからトンネルに向けての東側は、鬱蒼とした森林が広がるのみだ。 出口側もやはり藪地(写真N)に覆われ、坑口の場所を探し切れない。 |
N | ||
19年10月 |
O | トンネルの先は農作業道から舗装路(写真O)へとつながる。旧版地図に併用軌道として描かれた区間で、当時の里道上にレールが敷設されていたと考えられる。 道路直下にはパイプラインが埋設されている可能性もあるが、当然のことながら確認する術はない。 |
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07年08月 |
P | Q | |||
07年08月 | 19年10月 |
R | 今は駐車場となった奥羽本線大久保駅の北東が、軌道の起点(写真R)となる。黒川油田からの人車軌道が接続し、小さなターミナルを形成していたのかもしれない。 | ||
19年10月 |
南東に向かう路線は倉庫や民家を抜けたのち、県道229号線上(写真S)に出る。当時の地図には専用軌道として描かれるため、線路跡を拡幅転用して県道がつくられたと考えられる。同じく沿線に製油所の文字も見え、石油産地としての活況が偲ばれる。 | S | ||
19年10月 |
T | 県道が左カーブを描いた地点で軌道側は右に折れ、二車線の市道に変わるが、直後に左へ曲がり、再び南東を目指す。 この先は道路上に敷設された併用軌道区間に入り、現在も一車線の生活道(写真T)が続く。あとから建設された国道7号線と秋田道は、共に高架で上を通過する。 |
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19年10月 |
U | V | |||
19年10月 | 19年10月 |
坂を上り切ると南方に油井(写真W)が現れる。近代化石油産業遺産群に認定された中野R-5号井で、案内看板も設けられている。 ちょうど豊川油田の北部にあたり、この南東から南にかけては、今も地図上で数十箇所の油井を確認することができる。 |
W | ||
19年10月 |
X | 小道の先には路盤らしき空き地(写真X)が続くものの、すぐ藪に遮られてしまう。軌道は何本かに枝分かれするが、沿線に油田を連想させるものは少ない。 | ||
19年10月 |
最長路線の終端(写真Y)は農地に変わり、送電線もここが最終点となる。特に電気が必要な施設もなく、街路灯だけが唯一の利用者となっている。以前石油関連施設へ供給していた名残かもしれない。 | Y | ||
19年10月 |
1/50000 | 五城目 | [S27資修] | ||
1/25000 | 大久保 | [S23資修] | 蓬内台 | [該当無] |